元
Ischemic Conditioning Increases Strength and Volitional Activation of Paretic Muscle in Chronic Stroke: A Pilot Study.
2018 2月 アメリカ
腕や脚に圧力をかけて一時的に血流を止める「虚血コンディショニング」は健康な人の筋力や機能を改善するために用いられることがおおいが、神経症状の改善効果については未だよくわかっていない。
そこで慢性期の脳卒中患者について1回の虚血コンディショニングが膝の伸筋力にどのような変化をもたらすものか実験してみたそうな。
発症から1年以上経つ脳卒中片麻痺患者10人を2グループにわけた。
虚血コンディショニングは大腿に巻いたカフで225mmHgの圧力で5分間締め付け5分間解放のサイクルを5回行った。
比較グループはカフ圧を25mmHgとした。
膝伸筋トルクと筋電強度を測定したところ、
次のようになった。
・虚血コンディショニングによって麻痺脚のトルクが10.6Nm強くなったが、
・比較グループではあきらかな違いが生じなかった。
・虚血コンディショニングで最大筋力時の筋電強度が31%強くなり、
・運動に必要な筋電しきい値レベルは5%低下した。
・麻痺のつよかった患者ほど筋力の改善効果は大きかった。
たった1回の虚血コンディショニングで慢性期脳卒中患者の麻痺脚の筋肉活動が改善し筋力が強くなった、
というおはなし。
感想:
なぜか「加圧トレーニング」をイメージしてしまうのは加圧関連団体のマーケティング成果にちがいない。
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