元
Action observation training to improve motor function recovery: a systematic review.
2018 1月 イタリア
ミラーニューロンシステムには他者の動作を見て それを自分のことのように脳内を活性化するはたらきがあり 90年代に発見された。
動作観察訓練(Action observation training)もミラーニューロンシステムで説明ができる。脳卒中などの中枢神経の損傷により手足が動かない患者に他人の動作をビデオ等で観察させることで脳の関連ネットワークを刺激し劣化を防ぎ、その後のリハビリを円滑にできると考えられている。
そこで動作観察訓練についてのこれまでの研究をまとめてみたそうな。
神経科や整形での動作観察訓練について、信頼性の高い研究を厳選してコクランツールでバイアスリスクを評価したところ、
次のことがわかった。
・20件のランダム化比較試験がみつかった。
・4つの研究で慢性期脳卒中の上肢機能の改善があり、亜急性期と急性期脳卒中の研究も1つずつあった。
・6つの研究で慢性期脳卒中の歩行改善効果があり そのうち3つでバランス能力の改善があった。
・パーキンソン病での日常生活動作および上下肢の自発的運動の改善効果もあった。
・脳性小児麻痺の子どもや術後の整形外科患者での改善効果も示されていた。
動作観察訓練は通常リハビリへのおまけとしては概ね効果的だった。さらにくわしい研究が期待される、
というおはなし。
感想:
重症でなくても入院してしばらくのあいだは手足が絶望的にうごかない。そんなときにリハビリがんばっても自信をなくして落ち込むだけ。
そこでNetflixのアクション映画で動作観察をおすすめしたい。