元
Efficacy and Safety of Individualized Coaching After Stroke: the LAST Study (Life After Stroke)
2017 12月 ノルウェー
脳卒中後の身体機能は最初の6月間にいちじるしく改善する。この期間にしっかりと身体を動かしておくとその後の回復もよい。さらに慢性期であっても機能維持と再発予防の観点から積極的な運動が必要である、と固く信じられている。
退院した患者は動かなくなりがちなので、「定期的な指導をおこなうことで運動が促され機能回復が進むはずである」、という仮説を検証してみたそうな。
発症後10-16週のすでに退院している脳卒中患者380名について、定期指導グループと通常ケアグループにわけた。
定期指導は、月に1回面談または電話にて理学療法士が 患者本人に適した運動メニューを個別に作成して指導を行う。患者には毎日の運動内容の日記もつけさせた。
これを18ヶ月間つづけて以下の複数の指標で比較したところ、
Motor Assessment Scale、
Barthel index、
modified Rankin Scale、
Berg Balance Scale、
Timed Up and Go test、
gait speed、
6-minute walk test、
Stroke Impact Scale
次のことがわかった。
・"Motor Assessment Scale" では通常ケアグループがスコアが良かった。
・"Barthel index", "modified Rankin Scale", "Berg Balance Scale" にグループ間の明らかな差はなかった。
・再発などの有害事象はいずれも少なく、日記によると運動強度は低かった。
脳卒中患者への個別定期指導による運動機能の改善と維持の試みはまったく効果がみられなかった、
というおはなし。
感想:
自然に回復できた患者が活発に運動しているだけであって、運動したから症状が改善するわけでないことは患者のおおくがなんとなく気づいている。
だから仕事のための運動指導を作業的におこなわれても患者のこころには響かない。
そういうことだとおもうよ。
作業療法士さんに来てもらったけど効果が無いばかりか気晴らしにもならなかった追記:
理学療法士さんのコーチング 役に立たなかった