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High Dietary Saturated Fat is Associated with a Low Risk of Intracerebral Hemorrhage and Ischemic Stroke in Japanese but not in Non-Japanese: A Review and Meta-Analysis of Prospective Cohort Studies.
2017 12月 日本
脳卒中など心血管疾患を防ぐためのガイドラインでは食事から摂る飽和脂肪酸を減らすことが勧められている。
しかし日本で行われた研究のおおくは飽和脂肪酸と脳卒中リスクとの逆相関を示していてガイドラインにそぐわない。
そこでこれまでの研究から 人種や脳卒中の種類別に飽和脂肪酸との関連をまとめてみたそうな。
食事から摂る飽和脂肪酸と脳卒中についての研究を厳選し、データを統合 再解析したところ、
次のことがわかった。
・脳内出血の5つの研究と脳梗塞の11の研究が見つかった。
・日本人の脳内出血(くも膜下出血を除く)リスクは飽和脂肪酸が増えるにつれ明らかに低下した。日本人以外ではそうはならなかった。
・日本人の脳梗塞リスクは飽和脂肪酸が増えるにつれゆるやかに低下した。日本人以外ではそうはならなかった。
・飽和脂肪酸の脳卒中リスク低下の効果量は脳内出血で強く48%、脳梗塞では18%だった。
日本人に限定すると、食事から摂る飽和脂肪酸は脳内出血リスクと脳梗塞リスクの低下に関連していた。これは飽和脂肪酸を摂る量や遺伝的感受性、ラクナ梗塞のメカニズムなどと関係しているのではないか、、、
というおはなし。
感想:
脳内出血はわかるけど、脳梗塞リスク低下はしっくりこない。
うえのグラフは脳梗塞。日本人はもともと摂る量が少なすぎるみたい。
飽和脂肪酸を摂って減少したのはラクナ梗塞が主で、ラクナ梗塞と脳内出血はどちらも細動脈の変性という点で共通しているので同じ傾向を示した、という解釈があった。
ランセット誌:糖質で死亡、動物性脂肪は脳卒中予防
飽和脂肪酸は脳卒中予防になるの?
【ラクナ梗塞予防】日本人は飽和脂肪酸をたくさん摂るべし