元
A single session of moderate intensity walking increases brain-derived neurotrophic factor (BDNF) in the chronic post-stroke patients.
2017 10月 ブラジル
脳由来神経栄養因子(BDNF)は神経細胞の可塑性をうながし運動学習やリハビリに不可欠なタンパク質である。
BDNFは脳卒中患者の長期の有酸素運動によって増加することがわかっているが 短い運動でも増える可能性はある。
そこで、1回でBDNFが増える運動の種類と強度をさぐるべく実験してみたそうな。
慢性期の脳卒中患者10人について30分間の歩行を強度別に2週にわけておこなった。
歩行前後での血清BDNFの量をしらべ比較した。
歩行は軽強度(最大心拍数の50%)と中強度(最大心拍数の70%)とした。
次のようになった。
・中強度歩行のあとにBDNFは増加したが、
・軽強度では歩行前後のBDNFの変化はなかった。
慢性期脳卒中患者の30分間の中強度歩行1回でBDNFが増加した。リハビリの参考にしていただきたい、
というおはなし。
感想:
最大心拍数の推定値=220ー年齢
で求まる。
60歳だったら220-60=160ってことで、この70%だからだいたい心拍数120ペースで30分間歩くとBDNFが増える。
継続するのはたいへんそうなんだけど、たとえ1回でもBDNFが増加する点は魅力だな。