元
Investigating cognitive ability and self-reported driving performance of post-stroke adults in a driving simulator.
2017 10月 オーストラリア
脳卒中を経験した元ドライバーが運転を再開する際には医師の許可が必要である。
車の運転は自らの認識能力を自覚して常に行動に修正をかける複雑なメタ認知活動を要する。その能力評価には机上と路上のテストが必要になる。
しかし路上テストは現実的ではないので、運転シミュレータをつかって脳卒中経験者の運転能力を健常者と比較してみたそうな。
元ドライバーの脳卒中経験者で、すでに医師から運転再開許可を得ている40人と同年齢の健常者43人について認知機能テストとドライブシミュレーションをおこなった。
次のことがわかった。
・運転に必要な 心理的、身体的、スピード的かつ 自己を評価する能力は両グループで差がなかった。
・認知能力的に劣る部分はあっても 脳卒中経験者は自己の能力を過大評価しそうにはなかった。
・平均して脳卒中経験者は認知能力の点で自己評価が低い傾向にあった。
脳卒中経験者は自らの欠点を自覚して運転を正そうとしているようにみえた。ドライブシミュレータと認知機能テストの組み合わせは運転能力評価に役立つかも、
というおはなし。
感想:
健康なひとでさえ事故を起こすのに、脳をやられてなお「自分は運転できる」と考えること自体がドライバーとしての適性に欠ける証拠。
ただし じぶんは例外。
脳卒中経験者は自動車運転をナメきっていることが判明