元
Long-term aspirin does not lower risk of stroke and increases bleeding risk in low risk atrial fibrillation ablation patients.
2017 8月 アメリカ
心房細動があると脳梗塞をおこしやすくなる。
カテーテルアブレーションで心房細動治療をすると脳梗塞を起こすリスクが大いにさがるため、血栓予防のためのワルファリンをやめて代わりにアスピリンを長期にわたり使用する習慣がある。
しかしこれにはあまり根拠がない。
そこでカテーテルアブレーションで心房細動を治療した患者へのアスピリン長期使用の影響をしらべてみたそうな。
心房細動でカテーテルアブレーション治療を行った患者4124人の記録から、
1年後、3年後の脳卒中、腸管出血、泌尿器出血とアスピリンやワルファリン使用との関連を解析したところ、
次のことがわかった。
・3年後、全体の5.9%はワルファリンを、18.6%がアスピリンを使用し、75.5%はどの薬も使用していなかった。
・脳卒中発生率は、ワルファリン 1.4%、アスピリン 3.0%、薬なし3.9%だった。
・腸管出血発生率は順に、0.8%、1.9%、1.1% だった。
・泌尿器出血は順に、1.7%、2.8%、2.1% だった。
・アスピリン使用グループではワルファリンや薬なしグループにくらべ明らかに脳卒中リスクが高かった。
カテーテルアブレーションで心房細動を治療した患者の長期アスピリン使用は、脳卒中予防になんの役にも立たないばかりかワルファリンよりも出血のリスクが高かった、
というおはなし。
感想:
ワルファリンは殺鼠剤にも使われるから出血力はアスピリンの比ではないとおもっていた。でも 何年も使うとアスピリンのほうが効いてくるんだな、、