元
Treadmill training to improve mobility for people with sub-acute stroke: a phase II feasibility randomized controlled trial.
2017 7月 イギリス
脳卒中患者へのトレッドミル訓練は自立歩行の可能な者については歩行速度と持久力の向上が確認されている。
歩行に補助が必要な患者でのトレッドミル訓練の効果についてしらべてみたそうな。
発症から3ヶ月以内で歩行補助の要る脳卒中患者77人を2グループにわけ、いっぽうにはトレッドミル訓練を週2x8週間ほどこした。
もういっぽうには通常の歩行訓練を施し、両グループで総訓練時間が等しくなるよう調整した。
歩行能力 生活自立度を6ヶ月後までフォローした。
次のようになった。
・有害事象は2例のみでほとんどが訓練を完遂した。
・両グループ間で歩行能力の成果に明らかな差は生じなかった。
・たとえば移動能力を評価する "Rivermead Mobility Index"スコアの中央値は、8週間後 5 vs. 6、6ヶ月後 8.5 vs. 8 だった。
・トレッドミル訓練の強度は弱かった。
脳卒中急性期で歩行に補助の要る患者へのトレッドミル訓練は、可能ではあったが通常訓練にくらべ優れた成果はなかった、
というおはなし。
感想:
トレッドミルには 施設の専門性と設備投資を象徴する意義がある。高い料金を患者に納得させるためのツールであり効果は二の次と考える。
代替手段はいくらでもあるし、じっさい入院中に誰かが使っているシーンを一度もみなかった。