元
Family-led rehabilitation after stroke in India (ATTEND): a randomised controlled trial.
2017 6月 インド
インドではリハビリを専門とする施設が非常にすくないためほとんどの脳卒中患者は利用する機会がない。
専門性の高いリハビリ資格をもったスタッフから患者家族にその職能権限を移譲する「タスクシフティング(Task Shifting)」には関心が寄せられているがその安全性は定かでない。
そこで大規模に実験してみたそうな。
14の病院に入院した脳卒中患者1250人を2グループに分け、いっぽうのグループの家族にリハビリトレーナーとしての訓練をほどこし 早期に退院させて自宅で患者のリハビリを行わせた。
患者家族への訓練は病院にて1日1時間x3日間で 障害の評価、目標の建て方、トレーニング方法、励まし方などを学ばせた。
6ヶ月後の患者状況を病院での通常リハビリグループと比較したところ、
次のようになった。
・1日あたりのリハビリの時間、総リハビリ時間は両グループでほぼおなじに設定できた。
・6ヶ月後、死亡または要介護状態にある患者の割合は両グループともに47%だった。
・死亡者や再入院の率もグループ間でほとんど差がなかった。
・非致死性のイベント率もほとんど差がなかった。
脳卒中患者へのリハビリ業務を患者家族に移譲(タスクシフティング)したところ、通常のリハビリにくらべ有害な点はまったくなかった、
というおはなし。
感想:
脳卒中リハビリの成果は訓練の量や質によらないことがわかってるから、有害でないならタスクシフティングしない理由がないね。
JAMA誌:課題指向型訓練 やる意味ない
Stroke誌:下肢運動機能の比例回復則からわかること