元
Functional Improvement Among Intracerebral Hemorrhage (ICH) Survivors up to 12 Months Post-injury.
2017 7月 アメリカ
脳卒中患者の生活自立度を評価する基準にはおもに、
"modified Rankin Scale"(mRS: 0[健常]-6[死亡]の7段階のみ) と
"Barthel Index"(BI: 10項目について0-100点)がある。
通常は mRSが用いられることがおおい。いっぽう
脳内出血患者の37.7%は100日時点で機能的に自立(BI≧95)するという報告もある。
脳内出血患者を長期にフォローするときにどちらの基準がより評価に適しているものかしらべてみたそうな。
脳内出血患者173人について退院時、3、6、12ヶ月後の生活自立度をmRSとBIで評価 比較したところ、
次のようになった。
・mRSは退院して間もない時期には大きく変化したが、3ヶ月を過ぎると変化がほとんどなくなった。
・BIは退院時から12ヶ月後までにわたり常にその変化がおおきく反映されていた。
3ヶ月以降のわずかな改善度の変化は BIのほうがmRSよりも感度良く捉えていて、12ヶ月後まで改善が続いているように見えた、
というおはなし。
感想:
ちいさな研究だと採点者は何度も同じ患者と顔を合わせる。
やがて『この患者さんはいつもがんばってるな、、ちょっと盛っとくか』という気持ちになる。
どっちが盛りやすいか といったら mRSよりも断然BI。
なぜなら1点あたりの重みが小さいほうが加点に際して気が楽だから。
そしてこの繰り返しでスコアは伸び続ける。
よく『○○療法は機能的には改善するが日常生活動作には反映しない、、』というのも おなじ背景だとおもう。↓↓↓
課題指向型訓練 いくらやっても役には立たない