元
Transient ischemic attack and ischemic stroke patients with or without prior stroke.
2017 6月 スウェーデン
TIA(一過性脳虚血発作)や脳梗塞の患者で過去に脳卒中になったことのある者は少なくないという。
それがどのくらいの割合で、どんな特徴があって、再発予防になにをしていたかしらべてみたそうな。
スウェーデンの脳卒中患者データベースから 2011-2013のTIAと脳梗塞25000人ぶんの記録を抽出して解析したところ、
次のことがわかった。
・脳卒中(脳梗塞や脳出血)歴はTIA患者の19.3%、脳梗塞患者の24.6%に確認できた。
・脳卒中歴のある患者には、高齢、男性、心房細動、高血圧、糖尿病がおおかった。
・脳卒中歴があって心房細動もある患者は、脳卒中歴のない患者にくらべて抗凝固薬を処方されている割合があきらかに低かった。
TIAや脳梗塞の患者のうち過去に脳卒中歴のある者には高血圧、心房細動、糖尿病がおおかった。再発リスクが高いはずの彼らへの抗凝固薬治療の割合は低かった、
というおはなし。
感想:
抗凝固薬の処方わりあいが低い理由として、少なからぬ現場のお医者さんが
・脳出血をやった患者には抗凝固薬を出しにくい、
・抗凝固薬は再発予防には効果がないばかりか危ないだけ、と考えている。
そういうことじゃないかな。