元
Impact of Hospital Admission for Patients with Transient Ischemic Attack.
2017 5月 アメリカ
一過性脳虚血発作(TIA)は梗塞をともなわない脳卒中症状が早くに消えてしまう状況をさす。TIA後90日間の脳梗塞リスクは15%といわれている。
TIAの疑いで病院にかかった患者で入院した者とすぐに帰らされた者の診断の確からさと 1年後の状態をくらべてみたそうな。
退役軍人保健局のデータベースから100施設以上の救急外来でTIAと診断された3623人の記録を解析したところ、
次のことがわかった。
・58%が入院し、のこりの42%は家に帰った。
・入院した者のうち43%はTIAとして退院し、26%は脳卒中として退院した。
・入院した者は入院しなかった者よりも脳や頸動脈、心臓の画像検査を受けることがおおかった。
・1年後に脳卒中や心筋梗塞を起こしている者の割合は、入院した者の15.3%、入院しなかった者の13.3%で ほぼおなじだった。
TIAで入院した患者がTIAとして退院する割合は半分以下だった。入院した者は多くの検査を受けたが、入院しなかった者にくらべ1年後の状態が良いわけではなかった、
というおはなし。
感想:
TIAで入院するとちっちゃな梗塞をみつけてもらえて脳卒中に昇格できるチャンスがうまれる。だからといって入院しなかった場合よりも結果が良くなるわけでもない、ってことか。