元
Obesity paradox in stroke - Myth or reality? A systematic review.
2017 3月 スイス
肥満は脳卒中のリスク要因の1つではあるが 予後に与える影響についてはよくわかっていない。いっぽうで肥満の脳卒中患者は予後が良いとする報告が少なくない(肥満パラドックス)。
そこでこれまでの研究をまとめて肥満と脳卒中予後との関連をしらべてみたそうな。
関係する過去の研究を厳選してデータを統合 再解析したところ、
次のことがわかった。
・被験者299750人を含む25の研究がみつかった。
・死亡率に関する12の研究のうち10で ボディマス指数BMIが高い脳卒中患者は明らかに死亡率が低かった。
・死亡以外の予後(機能回復や再発)に関する9の研究のうち7で過体重の脳卒中患者は回復が良かった。
・血栓溶解治療を受けた患者についての6つの研究では相反する結果がでた。
・多くの研究で肥満の定義やBMIの測定精度、データの偏りに問題があった。
ほとんどの研究で脳卒中患者の "肥満"は生存に有利だった。しかし研究手法に問題も見られた。血栓溶解治療の患者については肥満パラドックスは確認できなかった、
というおはなし。
感想:
肥満の定義として BMIではなく脂肪の割合やウエスト・ヒップ長比をつかうと結果がぜんぜんちがうだろうって書いてあった。
境界域限定のはなしで、痩せているよりはマシですよってことなんだと思う。