元
Effectiveness of Bilateral Arm Training for Improving Extremity Function and Activities of Daily Living Performance in Hemiplegic Patients.
2017 2月 韓国
上肢の運動支配は 左右それぞれ対側の脳半球が90%、同側の脳半球が10%を担っている。また、損傷した脳皮質は 麻痺手のみを動かす場合に比べ 両手運動時により活発になることがわかっている。
これらの事実から脳卒中の上肢リハビリには両手を用いる運動が推奨できるが、日常生活動作への影響はよくしらべられていない。
脳卒中で片麻痺の患者30人について、両手訓練と通常リハビリのみのグループにわけた。
両手訓練では皿洗い、コーヒー準備、タイピング、くだものをむく、洗濯物たたみ の5つの動作を訓練した。
両グループには通常のリハビリも行い、8週間後の上肢機能と日常生活動作を評価 比較したところ、
次のことがわかった。
・両グループともに上肢機能、日常生活動作がおおきく改善した。
・それらの改善度は両手訓練グループであきらかにすぐれていた。
脳卒中で片麻痺の患者には両手を使う訓練を加えると 日常生活動作の改善により効果的である、
というおはなし。
感想:
かつて麻痺手のみの強制訓練がベストであると かたくなに信じられていた時代があった。それを知らないと なぜことさらに "両手" をアピールするのか理解できないだろう。