元
Efficacy of home-based visuomotor feedback training in stroke patients with chronic hemispatial neglect
2017 1月 イギリス
半側空間無視の治療法は数多く提案されてはいるが 効果は定かでなく手法もまちまちで臨床応用がむつかしい状況にある。
シンプル過ぎてこれまでほとんど見向きもされなかった治療法に
"視覚運動フィードバック訓練"(Visuomotor Feedback Training:VFT) がある。
VFTは目の前に置かれた棒の中点を推定し、その位置を指でつまみ上げるだけの動作がメイン。
半側空間無視により視野が左右の一方に偏っている場合 持ち上げた棒がおおきく傾くため中点位置の誤りが瞬時にフィードバックされる。長さの異なる棒をいくつか用意してこの動作を繰り返すだけなので、簡単かつ経済的な治療法でもある。
VFTの自宅訓練効果を長期的かつ日常生活的に評価してみたそうな。
右脳損傷で半側空間無視の脳卒中患者20人をVFTと比較グループに分けた。
50、75、100cmの棒を使用した。
VFTは自宅で2週間にわたり1回約15分の訓練を計10セッションおこなった。
比較グループは棒の右端をつまみ上げる訓練をおこなった。
直前、直後、4ヶ月後に複数の指標で空間無視の程度を評価した。
次のようになった。
・線分二等分テスト、行動性無視検査など短 長期的にVFTグループでスコアが明らかにすぐれていた。
・VFTグループでは日常生活動作の改善もあった。
視覚運動フィードバック訓練VFTは自宅でできる簡単 効果的な半側空間無視の治療法である。さらなる研究が期待される、
というおはなし。
感想:
シンプルでいい。
この方法 20年くらいまえに発見されて、いままで2件の研究しかないんだって。