元
Histopathological Findings in Brains of Patients Who Died in the Acute Stage of Poor-grade Subarachnoid Hemorrhage.
2016 6月 日本
脳動脈瘤破裂によるクモ膜下出血では急性期に 脳が不可逆的ダメージを負いそのまま死に至ることが少なくない。
このメカニズムを調べるべく 亡くなった患者の脳を解剖観察してみたそうな。
グレード5 発症後3日以内に亡くなったクモ膜下出血患者11人を解剖して脳組織を調べたところ、
次のことがわかった。
・全例で、皮質、皮質下白質を含む脳全体に多数の梗塞とその周囲の浮腫が確認できた。
・梗塞はくさび型のはっきりしたものよりも不定形の寄せ集め状が多かった。
・顕微鏡レベルでは細胞内に水が溜まる浮腫と神経細胞死が特徴的だった。
・クモ膜下の血腫が軟膜に圧接する位置で浮腫とうっ血が明らかだった。
・クモ膜下出血で亡くなった患者の脳は病理的には 多数の浮腫と梗塞が脳全体に拡がった状態で それらは静脈性の梗塞と考えられた。
クモ膜下血腫が軟膜を圧迫して急な頭蓋内圧の上昇が起き 続いて静脈路の閉塞が脳全体に拡がって重大なダメージにつながると考えられた、
というおはなし。
感想:
出血からずいぶんと離れたとこが梗塞してるんだな、、