元
Conditional Granger Causality Analysis of Effective Connectivity during Motor Imagery and Motor Execution in Stroke Patients.
2016 5月 中国
運動イメージ訓練は脳卒中リハビリ法のなかでも最も効果的な方法の1つとされている。しかしそのメカニズムはいまだよくわかっていない。
そこで運動イメージ中の脳卒中患者の皮質ネットワークの結合がどの方向に変化しているのか調べてみたそうな。
左脳損傷で右手麻痺の患者10人と健常者10人について、
右手の指を実際に動かしている時とイメージのみの場合での60秒間のfMRIデータを撮り、
一次運動野(M1)、前運動皮質(PMC)、補足運動野(SMA)間の結合性変化を解析したところ、
次のことがわかった。
・実際に指を動かしている時、患者は健常者にくらべ損傷脳のM1,PMC,SMAの相互の結合が明らかに低下していたものの、
・非損傷側のPMCとM1の相互の結合は強まっていた。
・運動イメージ中は患者の方が各皮質間のネットワークの結合が強く、
・特に非損傷側の皮質間相互の結合が顕著だった。
実運動では損傷脳での結合性は患者で低下していたが、それを補うように非損傷脳でのネットワークが強化されていた。運動イメージは損傷脳の影響を受けにくく各皮質間ネットワークを強化しているように見えた、
というおはなし。
感想:
イメージトレーニングは気のせいじゃないんだな。