元
Risk Analysis of Unruptured Intracranial Aneurysms
Prospective 10-Year Cohort Study
2016 1月 日本
未破裂脳動脈瘤の自然経過を調べてみたそうな。
2003-2012に未破裂脳動脈瘤がみつかった2252人の2897個の動脈瘤のうち、1960個については保存的に経過を観察した。
また CTやMRI、アンギオ検査により動脈瘤の形状を詳細に評価した。
次のことがわかった。
・平均3年半ほどのフォロー期間に56個の動脈瘤が破裂した。
・年間の破裂率は全体として0.76%だった。
・破裂したケースでは、動脈瘤が発見されてから破裂までの平均期間は547日だった。
・動脈瘤のサイズ、位置、突起物、クモ膜下出血歴が破裂可能性に関連していた。
・サイズが2-4mmに比べ5mm以上では破裂リスクが12倍になった。
・破裂した56人のうち52%は死亡または重度の障害が残った。
・サイズが巨大な場合、破裂死亡率は69%で、
・5mm未満の場合、破裂死亡率は18%だった。
未破裂脳動脈瘤はサイズが大きいほど破裂と障害のリスクが高かった、
というおはなし。
感想:
クリッピングやコイルで治療すると合併症が残る率が10%くらいある。
年間破裂率が1%未満なので よほどでかい場合でないと治療リスクに釣り合わないですよ、ということと理解。