元
Intravenous Thrombolysis in Patients Dependent on the Daily Help of Others Before Stroke
2016 1月 スイス
脳卒中患者への血栓溶解治療の効果と合併症が、すでに生活に介助が必要だった人と自立生活していた人とで どう異なるものか調べてみたそうな。
血栓溶解治療を施された脳卒中患者7430人について3ヶ月後の回復度、死亡、頭蓋内出血例を調べたところ、
次のことがわかった。
・6.6%の患者は発症前に依存状態にあり、93.4%は自立生活していた。
・脳卒中歴、認知症、心臓や骨の病気が依存状態の主な理由だった。
・依存状態にあった患者の死亡率は自立していた患者の2倍だった。
・頭蓋内出血の頻度は両グループで差はなかった.
・回復不良の頻度も同程度だったが、
・3ヶ月間生存した患者に限定すると、依存状態にあった患者の方が回復不良は少なかった。
頭蓋内出血の合併症頻度は同じだったので治療の安全性に差はない。生存者に限定すると依存状態にあった患者のほうが回復不良は少なかった。だから依存の患者に血栓溶解治療を控えるべきではないだろう、
というおはなし。
感想:
回復度を評価するスケールに線形性があると考えるから こういう変な結果が出るんだろうね。