元
Constraint-induced movement therapy for upper extremities in people with stroke.
2015 10月 イタリア
脳卒中後の上肢リハビリとしてのCI療法の効果をこれまでの研究から総括してみたそうな。(コクランレビュー)
関連する過去の研究を厳選して、データを統合 再解析したところ、
次のことがわかった。
・被検者1453人を含む42件の研究が見つかった。
・各研究の被験者数は29人前後と少なく、どれもデータの偏りを除けなかった。
・11の研究では痙縮や疼痛などの障害がやや改善したが従来型リハビリに比べ有意な差ではなかった。
・28の研究でCI療法直後に 上肢の運動機能が有意にやや改善した。
・3つの研究では数カ月後までフォローしていたが、優れた効果はまったく観察されなかった。
CI療法直後に上肢に認められたわずかな運動機能の改善は、患者が実感できるようなものではなかった。長期的な効果を示す情報もほとんどなかった、
というおはなし。
感想:
CI療法は 指の曲げ伸ばしができる麻痺が極めて軽い患者「のみ」を対象にすることで 論文を量産して有名になった。
だから 重い麻痺の手が動くようになるとは まったく期待し難い。
唯一優れているのは、従来型リハビリがいったいなにを指すのか部外者には判りにくいなかで CI療法はその訓練内容が容易にイメージできる点にある。そこで ビデオゲームなど他のリハビリ法との比較対照にCI療法が採用されることがしばしばあり、とても理解がしやすくなる。
Wiiリハビリの効果をCI療法と比較してみた
課題指向型訓練 いくらやっても役には立たない