元
Effect of educational television commercial on pre-hospital delay in patients with ischemic stroke.
2015 8月 日本
脳卒中の血栓溶解治療は時間との勝負である。
そこで、テレビメディアによる脳卒中啓発活動の成果を調べてみたそうな。
2010-2014に青森県立中央病院に入院した脳梗塞患者1144人ついて、
2012から始まった脳卒中啓発コマーシャル(顔、手、言葉の麻痺、救急車要請)の前後での病院到着時間などの違いを調査比較したところ、
次のことがわかった。
・コマーシャル以前の入院患者数は544人、それ以降では600人だった。
・コマーシャル以降、発症から病院到着までの平均時間は13.5→12.0時間に短縮され、
・発症から3時間以内に到着した患者の割合は 46.5%→55.7%に増加し、
・6時間を超える患者割合は 39.5%→32.7% に減少した。
・r-tPA治療を受けた患者の割合は7.5%→6.0%になったが有意な差ではなかった。
TVコマーシャルによる脳卒中啓発活動で脳梗塞患者の病院到着までの時間が短縮した。しかし血栓溶解治療が可能になった患者割合は変わらなかった、
というおはなし。
たぶんこれがそのコマーシャル
感想:
仮に瞬間移動装置が発明されたとして、どのくらい助かるかな?
脳卒中って、電気のスイッチ入れるみたいに「ハイ、いま始まった!」ってもんじゃないから 症状に気付いた時点で血栓溶解治療的には手遅れなケースがほとんどだと思うんだ。