元
Left-Sided Strokes Are More Often Recognized Than Right-Sided Strokes: The Rotterdam Study.
2014 12月 オランダ
脳卒中は右脳よりも左脳側の患者が多いと言われる。
本当に左脳側で脳卒中が起きやすいのかそれとも単に左脳の脳卒中が認識されやすいだけなのか確かめてみたそうな。
13894人について脳卒中またはTIAの有無を10年前後追跡し、それらの患者でランダムにMRIを撮り梗塞の数、位置を確認、 関連を解析したところ、
次のことがわかった。
・調査期間中に1252人が脳卒中になり、そのうち704人は脳梗塞だった。
・脳卒中には至らなかったTIAは799人で起きた。
・MRIで計673箇所の梗塞を確認できた。
・脳梗塞患者の57.7%は左脳損傷が主な症状の原因だった。
・TIA患者も57.8%が左脳が原因の患者だった。
・一方、MRIでは左脳の梗塞数は51.9%で、有意な偏りは確認できなかった。
脳梗塞やTIAの患者は、臨床症状的には左脳に原因があると考えられるケースが明らかに多かった。しかしMRI上では梗塞の分布に左右差は見られなかった。左脳へのダメージの方がより認識されやすいことがわかった。右脳も損傷している可能性に注意を払うべきであろう、
というおはなし。
感想:
右脳にも左脳にも梗塞ができた場合、典型的な左脳脳卒中の症状しか確認できない場合がよくある、ってことと理解。
過去記事
脳梗塞は左脳がなりやすいことがわかった