元
Stroke with supernumerary phantom limb: case study, review of literature and pathogenesis.
2014 10月 インド
脳卒中患者の余剰幻肢(手足が増える)の仕組みを、ある女性の事例で考えてみたそうな。
・脳内出血で左側麻痺の59歳女性が、7ヶ月間にわたり左肩から複数の腕が生えていると訴えていた。
・神経心理検査の結果、左側空間無視と余剰幻肢の症状が確認され、
・両側前頭葉、頭頂側頭葉、大脳基底核の関係が考えられた。
・MRI上では右被殻の元血腫位置の横に空洞があり、右前頭頂葉の白質に変性が見られた。
余剰幻肢は身体図式の更新失敗が原因かもしれない。
身体図式は感覚的な位置情報を常に調整しているが、脳の運動に関わる部位に障害を受けると身体知覚が影響を受ける。その結果、腕を動かそうとした際にあるべき位置に腕がないことになる。知覚と運動情報に不一致が起き、同期がとれなくなくなるのである。
この不一致を吸収するために身体知覚が変化して余剰幻肢が出現すると考えられる、
というおはなし。
感想:
余剰幻肢を急性期に何度か経験したことがある。スタンド使いになったかと思ったよ。
脳卒中患者がみる幻肢の特徴とは