元
Age at stroke determines post-stroke language lateralization.
2014 8月 アメリカ
脳卒中の発症年齢によって言語機能の左脳への偏りがどう変化するものなのか調べてみたそうな。
左脳損傷の脳卒中患者を発症時期別に、
*新生児期(出生1ヶ月未満)に発症経験した19人、
*それ以降に発症した32人、
*性別と年齢の一致した健常者51人、
の3グループに分けて、脳の言語機能の活動状況を脳機能MRIで測定、比較した。
次のことがわかった。
・病巣の体積の割合は脳卒中グループ間で差はなかった。
・健常者の左脳に偏った言語活動に比べ、新生児脳卒中グループでは両脳半球からの活動信号が大きかった。
・言語機能の左脳への側方度は、健常者 vs.新生児グループでは 78.9% vs. 31.6%、
・健常者 vs. 後期脳卒中グループでは、 87.5% vs. 59.4%だった。
・後期脳卒中グループの左脳への側方度は新生児脳卒中グループよりも明らかに高かった。
・脳卒中の発症年齢と言語機能の側方度は強い関連があった。
脳卒中発症年齢が若いほど脳の可塑性が発揮された。歳を経るにしたがって、左脳がダメージを受けても依然そのネットワークに頼る傾向が確認できた、
というおはなし。
感想:
成人後の言語障害は治りにくいってことの再確認。
でもGoogle自動通訳がまもなく実現して
その延長で言語障害者の意思疎通も可能になりそうな気がしてならない。