元
Comparing Moral Judgments of Patients With Frontotemporal Dementia and Frontal Stroke.
2014 7月 チリ
脳の同部位に原因のある認知症患者と脳卒中患者とで道徳的判断に違いが見られるか調べてみたそうな。
前頭側頭型認知症患者19人、前頭部に血管病変のある脳卒中患者9人および同人数の健常者について、
あるシナリオ下での出来事と介在する主人公の意図の組み合わせを提示し、各々のケースの善悪を判定させたところ、
次のようになった。
・両疾患患者は、主人公が危害を加える意図がありながら実行しなかったケースを、健常者に比べて より「許せる」と判断した。
・さらに両疾患患者は、そうする意図はなかったのに危害を加えてしまったケースを、健常者に比べて より「許せない」と判断した。
・両疾患患者は、主人公の意図を汲み取ることをせず、結果重視だった。
この実験から両疾患患者は、結果と意図を統合する認知機能が低下していることがわかった、
というおはなし。
感想:
成果主義にかぶれて 「結果が全てだ!」といつも言っているひとは、ひょっとしたらある種の認知症なのかも知れない。