元
The smoking paradox: impact of smoking on recanalization in the setting of intra-arterial thrombolysis.
2014 5月 フランス
脳梗塞へのrt-PAを使った血栓溶解治療は喫煙者のほうがよく効くといわれている。
ほんとうかどうか確かめてみたそうな。
2007-2012のrt-PA治療を行った脳梗塞患者について、喫煙状況と詰まった血管の完全再疎通率との関連を解析し、90日後の回復度を比較したところ、
次のようになった。
・227人の患者データが見つかった。
・18.5%は現役喫煙者、16.7%が前喫煙者だった。
・現役喫煙者の完全再疎通率は45.2%、前喫煙者は42.1%、非喫煙者は22.5%だった。
・喫煙経験が必ずしも良好な回復結果と関連していなかった。
rt-PAの血管再疎通効果は、確かに喫煙者でより効果的だった。だからといって喫煙が推奨されるべきではない、
というおはなし。
感想:
喫煙パラドックスと言うよりも、
詰まった血管を完全に通すことが有効な治療である、とする考え方への挑戦なんじゃないかな。