元
Stroke experiences in weblogs: a feasibility study of sex differences.
2014 3月 アメリカ
脳卒中患者の医療記録を分析すると非典型的な症状(心理的変化や痛み)についての報告が女性で多いという。
脳卒中を体験した際の症状の男女差をブログから読み解くことができるものかどうか、試してみたそうな。
インターネットの脳卒中体験者のブログから経験談を自動取得できるソフトウェア(StoryUpgrade)を用いてデータを集め、複数人の研究者により分類、解析した。
次のようになった。
・191件の脳卒中体験ブログが見つかった。
・そのうち174件で症状についての記述があった。(女性52%、男性48%)
・脳卒中症状が典型的(半身麻痺、言語障害、顔の歪みなど)か否かについて男女の差は見られなかった。
・語り手が患者自身である場合、心理的変化について記述は女性の方が多かった。
・ただし第三者が患者を語る場合、性別の差はなかった。
・非典型的な症状を1つ以上挙げる報告は患者自身が語る場合45%で、第三者が語る場合は26%だった。
・正確な診断名を挙げているケースは、脳梗塞67件、脳出血29件だった。
・1つ以上の非典型的な症状についての報告は脳出血患者の79%、脳梗塞患者の54%で見られた。
ネットのブログからの情報はこれまでの研究を裏付ける結果になった。語り手の人称で非典型的症状への言及度が変わる点はユニークだった。
ただ、この方法は体験者の年齢等の詳しい情報を得にくいという問題もあった。
高齢者もネットを使う機会が増えてきているのでこういった調査方法もアリではないか、
というおはなし。
感想:
検索エンジンの人工知能はどんどん賢くなってるから今後が楽しみだわ。