元
Galvanic vestibular stimulation in hemi-spatial neglect.
2014 1月 イギリス
近年、前庭感覚電気刺激の半側空間無視治療効果が報告されるようになった。
そこで、この効果がどのくらい持続するものなのか調べてみたそうな。
脳卒中で半側空間無視の患者52人について1回25分間の前庭感覚電気刺激を2週間にわたり計10回行った。
前庭感覚電気刺激は、両耳の後ろの乳様突起に左側にプラス極、右側にマイナス極を貼り、認識できないほど微弱な直流電流を流す。
患者は3グループに分けて、10回のセッションのうち、各々 本当に刺激する回数を1,5,10回とし、偽刺激回数を9,5,0回とした。
その後、注意力と自立度の評価を4週間後まで追跡した。
次のようになった。
・すべてのグループで注意力が著しく改善した。
・さらにこの効果は1か月後も持続していた。
・また、すべてのグループで自立度スコアが20%改善した。
・副作用や途中脱落者はなかった。
前庭感覚電気刺激は簡単で効き目が持続して どこでもできる半側空間無視治療法になりうるだろう、
というおはなし。
感想:
注意書きがあって、
この実験では偽刺激オンリーのグループをあえて設けなかった。
予想外に全グループで大きく改善してしまったことから
この実験行為そのものが強力なプラシーボ効果をもたらした可能性が疑われる。
だとしたら今度はそれを研究すればいいじゃん、
と開き直っている。
好感をもった。
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