元
Modulating the Motor System by Action Observation After Stroke.
2013 6月 アメリカ
動作観察療法の脳卒中リハビリへの関心が高まっている。
動作観察中の脳皮質活動が脳卒中でどう影響されるものなのかを調べてみたそうな。
右利きの健常人と、元右利きの脳卒中で左脳損傷(右片麻痺)患者について、左右の手を使った動作の観察中の脳活動状況をMRIで計測、比較した。
次のようになった。
・健常人の場合、左手動作の観察時に左右の脳に大きな活動が見られた。
・一方、脳卒中患者は右手動作の観察時に損傷脳側に大きな活動が見られた。
・両グループ共に、運動能力の劣る方の手の動作を観察したときに脳に より大きな活動が見られた。
・脳卒中患者の損傷側の脳活動の拡がりは梗塞体積と関連していた。
動作観察により、脳卒中で損傷した脳回路を活性化することができた。
動作観察療法は本当に脳卒中リハビリに役立つかも知れない、
というおはなし。
感想:
動作観察療法はこれまでも何度か記事にしてきたけど、
ミラーセラピーやイメージ訓練と区別がしにくい印象がある。
・観察したりイメージするだけのニューロリハビリテーションの効果とは
・ミラーニューロンに基づく観察療法 その威力とは
・麻痺手を動かさなくても脳を鍛える運動イメージ訓練のススメ
リハビリを始められない患者に、ジャッキーチェンの酔拳を見せてあげたら元気になるかも。