Single Session of Dual-tDCS Transiently Improves Precision Grip and Dexterity of the Paretic Hand After Stroke.
2013 3月 ベルギー
脳卒中になると脳の半球間相互バランスが崩れて手の麻痺に影響がでる。
この状況をデュアルtDCS(経頭蓋直流電気刺激)で改善できないか試してみたそうな。
慢性期脳卒中で軽中程度の片麻痺患者19人について、
損傷側頭部に乾電池のプラス極、健常側にマイナス極を貼り付けるデュアルtDCSを20分間行った。
偽刺激グループも設けて、麻痺手の動作の正確さ、巧緻さの変化を評価、比較した。
次のようになった。
・1回のデュアルtDCSの直後、握りの正確さが偽刺激グループに比べ著しく改善した。
・手指の巧緻さはデュアルtDCSを開始して徐々に高まり、終了20分後に最高レベルに達した。
(スコア40%増、偽刺激5%増)
・握りの正確さも刺激終了後20分で最高になった。
1回のデュアルtDCSで手の運動機能が大きく改善し、その効果が継続した。
詳細な刺激条件を検証する実験をやってみたくなった、
というおはなし。
感想:
tDCSとTMSって考え方がとても似ている。
でも、デュアルTMSは耳にしたことがない。
tDCSとTMSの装置の価格差は1000倍以上の開きがあるはずだから、当然かな…と思った。