Sleep deprivation before stroke is neuroprotective: A pre-ischemic conditioning related to sleep rebound.
2013 3月 スイス
脳卒中後の睡眠妨害は、脳のダメージを悪化させることが動物実験でわかっている。
一方、脳卒中前の睡眠妨害には神経保護効果があるという。
そこで、脳卒中急性期にリバウンド睡眠をぶつけて神経保護効果を検証してみたそうな。
ネズミをつかった実験。
・人為的に脳梗塞にする直前に、6時間完全不眠にするグループを作った。
・比較のため、不眠にしない(睡眠)グループ、不眠にしたあと十分に眠らせるグループ 等を作成して、
脳卒中後24時間の脳波、睡眠時間を、7日後に梗塞の体積を測定、比較した。
次のようになった。
・完全不眠グループでは、脳卒中直後に 徐波睡眠、REM睡眠が著しく増加した。
・その結果、脳卒中前よりも睡眠時間が30%、睡眠グループよりも20%長くなった。(→リバウンド睡眠)
・完全不眠グループは、睡眠グループよりも梗塞の体積が50%小さかった。
・完全不眠ネズミを脳卒中にする前に充分に睡眠をとらせたところ、梗塞体積の減少は観察できなかった。
睡眠妨害のあとにはリバウンド睡眠が起きて、脳のダメージが減った。
リバウンド睡眠には神経保護効果が期待できるのかも知れない、
というおはなし。
感想:
おもしろい。
徹夜明けで取る睡眠には
脳を修復しようとする活動が満ち溢れている、
ってことなんだと思った。