Exclusion Criteria for Intravenous Thrombolysis in Stroke Mimics: An Observational Study.
2012 12月 チリ
脳卒中の類似症状で入院してくる患者は珍しくない。
そして彼らが血栓溶解治療(rt-PA)を受けてしまうことが稀にある。
類似症状患者を除外するための手がかりを調べてみたそうな。
2004-2011に急性期脳梗塞の疑いで入院した患者のデータを解析した。
次のようになった。
・この間に842人の入院患者があった。
・このうち113人(13.4%)が脳卒中類似症状と考えられた。
・彼らは、若く、糖尿気味で、到着が遅く、神経症状も軽く、
MRIで梗塞を確認できない、という特徴があった。
・よくある原因症状は、毒物中毒、けいれん、失語だった。
・彼らの多くは複数のrt-PA禁忌症状を持っていた。
・禁忌症状の多くは、rt-PA有効時間外、見てわからないほど軽い神経症状だった。
・家族によりrt-PA治療を拒否されることもあった。
・結局、全体の12%がrt-PA治療を受けた。
脳卒中でないのに類似症状で病院に担ぎ込まれた患者は、
運良く到着時間が遅れたおかげで
血栓溶解治療を受けずに済むことがよくある、
というおはなし。
感想:
血栓溶解治療は出血の危険と隣合わせ。
症状が軽かったら、積極的な治療はお断りしたほうが無難、
ってことと理解した。
ちょっとまえの記事↓を思い出した。
【マメ知識】tPA治療は丁重にお断りしたほうが早く退院できる