嚥下障害のある脳卒中患者には、
経鼻栄養よりも胃瘻栄養のほうが長期的には優れている、とされている。
でもアジアでは胃瘻栄養はあまり普及していない。
経鼻栄養と胃瘻栄養の問題点を調べてみた。
高齢の脳卒中患者(70名の経鼻栄養患者と 70名の経口摂取患者)
について、長期的な栄養状態を調べ、
並行して 治療に携わる関係者への面談を行った。
次のようになった。
・経鼻栄養グループは上腕周囲経が著しく小さく、栄養状態が非常に悪かった。
・経鼻栄養グループの多くで、管が取れたり、食べ物が気管に入ったり、
傷がついたりなどの問題が起きた。
・現場医療関係者の約半数のみが胃瘻栄養に積極的だった。
・神経学者的には胃瘻栄養がベストである、との考えだった。
・介護する側としては "必要な情報の欠如" が胃瘻栄養をためらう理由の大半だった。
高齢脳卒中患者への長期に及ぶ経鼻栄養には問題が多すぎる。
一方、胃瘻栄養が進まない理由は、
現場医療関係者が乗り気でないためであることがわかった、
というおはなし。
感想:
胃瘻問題はネガティブな印象ばかりで、ほとんど考えたことがなかった。
この↓記事を思い出した。