経頭蓋直流電気刺激(tDCS)で
脳卒中後の上肢痙縮を和らげることができるかどうか試してみたそうな。
上肢痙縮のある90人の脳卒中患者について、
・tDCSグループ 45人
・偽刺激グループ 45人
に分けた。
tDCS治療は、損傷側脳の運動野に相当する頭皮に
乾電池のマイナス極を貼り、20分間通電する。
これを週5日×4週間継続し、回復具合を計測、比較した。
次のことがわかった。
・tDCSグループは偽刺激グループに比べ、筋緊張が著しく減少した。
・さらに、運動機能も自立度も激しく向上した。
損傷側脳へのマイナス極のtDCSにより
脳の過活動が抑えられ、上肢筋肉の緊張を減らせることがわかった、
というおはなし。
感想:
これまでは
脳卒中により活動の落ちた病側脳を補うべく、
健常な側の脳が過活動になるとされ、
健常側の脳を抑制対象としてきた。
ところが今回は逆に、
病側脳を抑制するという
あらたなチャレンジを行い、
おまけに思惑通りの結果も得ている。
やっぱりtDCSは奇跡の治療法にちがいない。