脳卒中上肢麻痺患者の経頭蓋磁気刺激治療法(rTMS)で
日本で一番名の通っている施設での
これまでの治療成績をまとめてみたそうな。
・患者は52名、平均年令57、脳卒中後4~5年経過
・ブルンストロームステージは3-5
・治療のための入院期間は15日
・脳の健常側へ向けての低周波数rTMS刺激を
・1回20分間、加えて120分間の集中的作業療法を、
・合計22セッション施行した。
その結果、
・フーゲルマイヤーアセスメント(Fugl-Meyer Assessment)
のスコアが平均で40.2→43.4 に著しく向上した。
・ウルフ運動機能検査(Wolf Motor Function Test)の遂行時間が
平均で3.27→2.96(単位不明) に著しく短縮された。
・特にブルンストロームステージ4の患者で改善の伸びが顕著であった。
この15日間の治療コースに参加すれば上肢麻痺を改善できるかもしれない、
というおはなし。
感想:
この効果の素晴らしさについては次のように例えてみるとよく分かると思う。
・100点満点のテストで普段は平均40点しかとれなかった学生が、
ちょっと高額だけど15日間の予備校合宿に参加したところ、
平均43点をとることができるようになった。
・実力の伸び悩む陸上短距離選手が、
ちょっと高額だけど15日間の特別訓練合宿に参加したところ、
自身の持つタイムを0.1秒更新することができた。
これらの成果に価値を見出すことができるかどうかは
ホント 人それぞれ… と思う。
なんとなくわかるウルフ運動機能検査 (Wolf Motor Function Test)
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