最新リハビリ法を求めていつも各地を飛び回っている
いっぺいさんからHAL体験レポートをもらいました。
転載許可を頂きましたので以下に掲載します。
とても興味深い内容です。
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よーださん
先週と今週の2回、サイバーダイン社製のロボットスーツHALを体験する機会に恵まれました。その報告をします。
今回は下肢のみで、両足タイプのものでした。バランスを保つため、片麻痺でも両足の場合が多いそうです。
HALを使わせてくれたのは、代理店の大和ハウス工業株式会社(ダイワマンの会社です)の方。
装着後、初めて立った時は気分はすっかりロボコップ(サイバーダイン社だけにターミネーターですかね)。 子供(特に男の子)には受けそうな気がしました。
意外だったのは、動かそうとしてから実際にHALが反応するまでのタイムラグがほとんどなかったこと。HANDS療法で使うアイビスの時は、コンマ数秒の反応の遅れを感じました。
動く理屈はHAL もアイビスも同じだと思うので、ちょっと不思議。
いよいよ歩行ですが、私の場合、支持力は十分あるのですが痙縮が大きな問題で、歩行時に尖足、内反やクロートゥが強く出てしまいスピードがあがらない状態でした。
結果から言えば、凄く良かった。骨盤の角度が改善され、痙縮が軽減されました。歩行スピードが増したのが嬉しかった。HALを外してからも良いイメージが残っていてスピードは維持されていました。
健側の左足もアシストしてもらい、左足の力が抜けたのも大きかったかも。左足が頑張りすぎていたのかもしれません。
私の場合は歩容の改善を目指して使いましたが、麻痺の程度に応じて多様な使い道があると感じました。
バランスの問題は目の前にモニターを設置して、重心位置を確認しながら歩く設定にすることも可能でした。足底板にもセンサーが設置されており、重心がリアルタイムで表示されます。(Wiiのバランスボードをグレードアップしたような感じです)
いつも担当してくれている療法士の方も見守ってくれていたのですが、「歩きが変わった、HALを使う時期が丁度良かったのではないか。」と言ってくれました。
HALが半強制的に正しい歩行パターンを体に覚えさせてくれる。これが私には良かった。
私には効果がありましたが、効果を出すためには、患者側にもテクニックが求められます。
HALとケンカしないで、体を協調させる必要があります。身をゆだねるというか一体化させるというか、HALを自分の体の一部として受け入れる独特のセンスも必要だと思います。
HALを楽しめるかどうかもポイントになりそうです。
HALを効果的にリハビリに取り入れるには、療法士の方がHALの特性を正しく理解しているかどうかも重要になると思います。工学系の知識も必要になってくるし、患者側も知識を持っておいて損はなさそうです。
リハビリ向けのロボットの開発は、他のメーカーでも始まっているし、指用のHALも開発が進んでいるらしいので期待したいですね。
今後の課題は、とにかく小型化。サーボモーターが鍵になりそうです。(重さについては、HAL自体に支持力があるため負担は感じませんでした。)
それから、反射を取り入れられないか。反射を使えれば、もっとスムースな歩行が実現できるはず。
二足歩行ロボットでの応用は既に始まっているので期待したいです(反射の導入については賛否両論で、あまり進んでいないとのことでしたが)。
HALが是非広く普及して欲しい。麻痺の重さに合わせてかなり細かいアシスト強度、アシスト部位の調整が可能な様でしたし、皆に一様な効果は望めませんが、HALで救われる患者さんも多いと思います。
私自身は2回体験しただけですが、機会があればまた試してみたいです。定期的に使えればなお良いですね。rTMSと併用したら、かなりの効果が見込めそうです。
普及の壁は最後はお金でしょうね。
今回、貴重な機会が与えられたことに感謝しています。
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追記:(2016/04/01)
いっぺいさんのオススメ↓↓↓
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追記の追記:
HALリハビリ 期待外れだった