The 12-month effects of early motivational interviewing after acute stroke : a randomized controlled trial.
2011 7月 イギリス
動機づけ面接というカウンセリング手法が
脳卒中患者の精神状態と死亡率にどう影響するのかを調べたそうな。
動機づけ面接は患者が自律的に問題に対処できるよう
心理的に支援する患者中心のカウンセリングテクニックである。
18歳以上の脳卒中患者411人について、
通常の脳卒中ケアを行いながら、
動機づけ面接あり、なし のグループに分けて
12ヶ月後まで追跡調査した。
動機づけ面接は1回30-60分、数回実施した。
特別なカウンセリング訓練を受けたセラピストが
被験者に面談し、問題点、悩みを聞き、
それにどう対応するかを自ら考えさせ、目標設定する。
12ヵ月後、
精神状態が正常範囲にある人の割合は、
面接なしグループ→37.7%
面接ありグループ→48.0%
死亡率は、
面接なしグループ→12.8%(195人中25人死亡)
面接ありグループ→6.5%(199人中13人死亡)
であった。
動機づけ面接を行うことで死亡率が半分になるという
驚くべき事実が判明した、 というおはなし。
感想:
これ、ものすごくよくわかる気がするんだ。
カウンセリングが脳の治療に役立つということではなくて、
ひとは人生に希望を見いだせなくなったときに死んでしまう…
そういうことだと思う。
脳卒中はひとの希望を大きく奪ってしまうイベントでありきっかけである。
そして絶望して、よくわからない原因でしんでしまう。
最近、つくづくそう思う。
かといって、無理やり希望や目的を持たせることなんでできやしない。
絶望と希望の境界領域でフラフラしている人を
どちらかに軽く倒してやることはそれほど難しいことではない、 とは思う。
動機づけ面接(wiki)