元2023 2月 中国
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2023年3月9日
二重課題歩行の前頭前野 n-バックのときは
2018年12月20日
Stroke誌:デュアルタスクで転倒を防ぐ
元
Dual-Task Exercise Reduces Cognitive-Motor Interference in Walking and Falls After Stroke
2018 12月 香港
脳卒中経験者では運動と認知機能が同時要求される二重課題のパフォーマンスが低下することがわかっていて、転倒との関連も指摘されている。
つまり脳卒中経験者の転倒はバランス能力の問題ではなく二重課題下での注意リソースの配分に原因がある可能性がある。
二重課題訓練が歩行パフォーマンスを改善するとするこれまでの研究のおおくは運動機能に重点をおいたものがおおく、歩行バランス能力が向上したのか単に注意の優先度を変えたのか区別がつかないうえにサンプル数も少なかった。
そこで、二重課題訓練による歩行および認知機能の両方を評価して おおくの被験者でくらべてみたそうな。
軽中程度の運動麻痺のある慢性期の脳卒中経験者84人をつぎの3グループに分けた。
*単一課題訓練(通常の歩行リハビリ)
*二重課題訓練(注意配分しながらの歩行)
*比較グループ(上肢訓練)
これを1回60分x週3回x8週間おこない、
この前後および8週間後に
歩行課題テスト:前方歩行、タイムアップアンドゴー、障害物ありの前方歩行および
認知課題テスト:言語流暢性テスト、連続引き算 、
の各組み合わせをおこなった。
歩行時間短縮効果と、単位時間あたりの正答率を評価 比較した。
その後6ヶ月間の転倒回数や社会参加、QoLも調査した。
次のようになった。
・二重課題訓練グループでのみ歩行タイムの短縮があった。とくに前方歩行+流暢性テストで9.5%、前方歩行+連続引き算で9.6%、TUG+流暢性テストで16.8% 改善した。
・この改善効果は8週間後も続いていた。
・認知機能テストは二重課題訓練による正答率のあきらかな変化はなかった。
・二重課題訓練により転倒数が22.2%減少し、25.0%の転倒リスク低下につながった。
・社会参加やQoLに変化はなかった。
歩行中の注意配分をうながす訓練により、二重課題時の移動能力および転倒数が減少した、
というおはなし。
転倒の原因
感想:
すでにこの事実に気づいていたので、外出時には常にスマホONにしてポケモンを狩りながら歩くようにしている。そのおかげで現在トレーナーレベル32 まできた。
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2018年10月14日
考え事をしながら散歩する効果
元
A randomised controlled trial of a walking training with simultaneous cognitive demand (dual task) in chronic stroke
2018 10月 イギリス
脳卒中経験者が地域で安全かつ目的をもって生活するためには単に歩けるだけではなく、歩行中の視覚や聴覚からの複雑な状況変化を判断しながら移動できることが必要である。
しかし脳卒中経験者は運動と認知課題を並行して処理する「二重課題能力」が低下していることがわかっている。
二重課題処理能力を鍛えることで脳卒中経験者の身体活動量が増えたとする報告がわずかながらある。
これをたしかめるべく、10週間の二重課題訓練プログラムを実験してみたそうな。
2018年6月9日
脳卒中の二重課題干渉時の優先順位付け
元
Dual-Task Walking in Challenging Environments in People with Stroke: Cognitive-Motor Interference and Task Prioritization
2018 5月 オランダ
歩行は強く意識しなくてもできる運動であるが、これに別の認知課題が加わると歩行スピードが落ちたり認知課題スコアの低下を招く。
これを「二重課題干渉効果」と呼び、特に脳卒中患者で顕著であることがわかっている。
歩行課題に障害物を置き難度を高めた場合、認知課題よりも運動課題が優先されると考えられていて、これを 姿勢優先原理(posture-first principle)と呼ぶ。
そこで、歩行課題にバリエーションをもたせたときに 二重課題干渉効果と優先度に違いがでるものか実験してみたそうな。
2017年10月28日
二重課題と前頭前皮質 脳卒中患者のばあい
元
Prefrontal cortex activation during a dual task in patients with stroke.
2017 10月 日本
身体運動と認知活動を同時におこなう二重課題では いずれかもしくは両方の課題パフォーマンスが低下する。
脳卒中患者ではこれが転倒の原因になりうる。
二重課題には前頭前皮質がつよく関係していることが報告されているので、脳卒中患者について二重課題中の前頭前皮質の活動と各課題パフォーマンスとの関連についてしらべてみたそうな。
脳卒中患者14人と健常者14人について、二重課題時の前頭前皮質の活動をマルチチャンネルの近赤外線センサーを装着しながら測定した。
歩行課題と連続引き算課題を単一もしくは二重で与えたときの 歩行加速度と引き算精度から各パフォーマンス変化を評価した。
次のようになった。
・二重課題時のパフォーマンス低下度はいずれの課題も脳卒中患者であきらかにおおきかった。
・二重課題時の前頭前皮質の活動も脳卒中患者が弱かった。
・右の前頭前皮質の活動が脳卒中患者の身体活動パフォーマンスに関連するいっぽう、
・左の前頭前皮質は健常者の認知機能パフォーマンスに関連していた。
二重課題時に前頭前皮質が優先する課題の種類は脳卒中患者と健常者で異なっていた、
というおはなし。
感想:
運転しながら音楽聴いたり会話する余裕がでてきたよ さいきん。
二重課題で歩行能力アップ
歩きながら考え事すると脳はどうなるの?
2017年6月27日
二重課題で歩行能力アップ
元
Cognitive and motor dual task gait training improve dual task gait performance after stroke - A randomized controlled pilot trial.
2017 6月 台湾
歩きながらの、会話や 傘をさす スマホをいじるなど 二重課題動作は日常生活にあふれている。
しかし脳卒中患者は二重課題をこなす能力が非常にかぎられていることがわかっている。
脳卒中患者に対し あえて二重課題の歩行訓練をほどこすことでより改善効果を得られるとする報告があるが研究例がひじょうに少ない。
そこで歩行訓練に認知課題または運動課題を重ねたときのそれぞれの歩行改善度をしらべてみたそうな。
脳卒中で片麻痺の患者28人を、次の3グループに分け歩行訓練を施した。
*認知課題+歩行訓練
*運動課題+歩行訓練
*ただの歩行訓練のみ
認知課題グループでは、歩きながらフレーズを繰り返す、数を数える、しりとり、詩を読むなどおこない、
運動課題グループでは、歩きながら複数のボールを抱える、両手で傘をさす、楽器を鳴らす、ドリブルするなど、
の訓練を1回30分x週3回x4週間おこなった。
そのご、各グループについて、 1)ただ歩く、 2)歩きながら連続引き算、3)歩きながら水を載せたトレイを運ぶ、
の動作中の歩行パラメータ(速度、歩調、歩幅、効率)を評価 比較したところ、
次のようになった。
・連続引き算中の歩幅と歩行効率が 認知課題+歩行訓練グループで改善した。
・トレイ運び中の歩行速度、歩幅と歩行効率が運動課題+歩行訓練グループで改善した。
認知課題および運動課題を脳卒中患者の歩行訓練に重ねることにより、それぞれの状況に応じた改善が見られた。こういった訓練は簡単にリハビリに取り入れることができるのでどんどんやったらいい、
というおはなし。
感想:
野生のポケモンが現れると いつもは立ち止まっていたんだけど、さいきんは歩きながらモンスターボール投げられるようになった、、これも二重課題訓練の成果だと思う。
2018年1月10日
脳卒中経験者の方向転換 二重課題のとき
元
The performance of stroke survivors in turning-while-walking while carrying out a concurrent cognitive task compared with controls.
2017 12月 香港
歩行中の方向転換動作には視覚、前庭感覚、体性感覚を統合する高度な認知機能が要求される。
じっさい高齢の脳卒中患者の転倒のおおくは方向転換中におきる。
方向転換中の転倒はまっすぐ歩行時の転倒にくらべ大腿部骨折が7.9倍起きやすいという報告もある。
そこで脳卒中患者に認知課題を与えたときの歩行中の方向転換動作の変化を、健常者とくらべてみたそうな。
脳卒中経験者59人と健常者45人について
聴覚ストロープテストの反応時間と精度 および
歩行中の方向転換動作に要する時間とステップ数を測定し、
さらに両者を組み合わせたとき(二重課題)の結果も比較した。
次のようになった。
・脳卒中経験者は二重課題時に正答精度があきらかに低下したが、反応速度に変化はなかった。
・方向転換動作については単一課題時と二重課題時でほぼおなじだった。
・健常者とくらべ脳卒中経験者はいずれの課題でも反応時間が長く精度は低かった。
・おなじく脳卒中経験者の方向転換にかかる時間とステップ数は健常者よりも大きかったが、
・二重課題にしたときの変化割合(dual-task cost)は健常者とあきらかな差がなかった。
脳卒中経験者では方向転換動作を優先するために認知課題を犠牲にしているようにみえた、
というおはなし。
感想:
注意リソースの競合理論というのがあって、1)注意リソース自体の減少、2)注意リソース分配能力の低下、3)要求される注意リソース量の増加、
二重課題もんだいは これらの組み合わせで説明がつくらしいんだけど、
じぶんにあてはめると 注意リソースの総量は変わらないけれど 麻痺した手足を操るためにあらたにおおくの注意を要するため 結果として足らなくなる、
そういう印象がある。
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2022年11月15日
二重課題トレーニングの認知障害への効果
元2022 10月 中国
2015年10月27日
歩きながら考え事すると脳はどうなるの?
元
Prefrontal Cortex Activation While Walking Under Dual-Task Conditions in Stroke: A Multimodal Imaging Study.
2015 10月 イギリス
多くの脳卒中経験者にとって 歩きながらの課題(会話など)はなかなか難しい。
そこで、歩行に加えて別の課題を与えた時の脳の働きを調べてみたそうな。
慢性期の脳卒中経験者と健常者の各グループについて、
*歩行のみ:単一課題
*歩行+思考作業: 二重課題 を行い、
各々の脳の活動状態を近赤外線分光法およびfMRIにて観察 比較した。
次のことがわかった。
・両グループともに 二重課題時により多くの酸化ヘモグロビンを前頭前野に観測した。
・脳卒中経験者はいずれの課題でも有意な変化を記録した。
・単一課題から二重課題時の脳活動増加量は 脳卒中経験者の運動パフォーマンスの低下度に関連していた。
・脳卒中経験者の二重課題時の活動増加は、下側頭回、上前頭回、帯状皮質、中心前回に観測された。
・特に 脳卒中経験者の下側頭回、帯状皮質、前頭極の活動増加は二重課題時の行動変化と関連していた。
二重課題時の 脳活動の増加と運動パフォーマンスの低下は関連していた、
というおはなし。
感想:
脳卒中をやると脳に余裕がなくなるから 負荷がかかったときにすぐに脳がカッカしてしまう。
坂をのぼる軽自動車みたいにエンジン回転数が跳ね上がってしまう。そういうことだと思う。
いまだに 運転中に話しかけられると返事できないもんね。
2018年4月13日
脳卒中患者の前頭前野ががんばっている理由とは
元
Prefrontal over-activation during walking in people with mobility deficits: Interpretation and functional implications.
2018 3月 アメリカ
歩行機能を自動制御している中枢神経系に脳卒中などでダメージがおよんだ場合、足りなくなった注意や運動制御に要するリソースを他の領域に求め補うという考え方がある。
このあたりを確かめるべく歩行課題を複雑にしていったときの前頭前野の活動を 異なる被験者グループで測定してみたそうな。
若い健常者9人と
歩行困難のある高齢者15人、
片麻痺の脳卒中患者24人について
*通常歩行、
*障害物ありの歩行、
*言語課題(与えた文字で始まる単語を多く言わせる課題)中の歩行、
の各状況下での課題直後とさらに30秒後の前頭前野の酸化ヘモグロビンの量を近赤外線分光器で測定した。
また歩行スピードをもって歩行機能とした
次のようになった。
・通常歩行時とくらべたときの障害物歩行時の前頭前野の活動レベルはグループごとにあきらかに異なり、若者がもっとも低く 次いで高齢者<脳卒中患者 の順だった。
・同様に歩行スピードの低下度も 脳卒中患者>高齢者>若者 の順でおおきかった。
・若者の場合、通常歩行時の活動レベルが言語課題歩行時にくらべ非常に低いことから前頭前野の処理リソースがとてもおおきいことが伺える。
・高齢者と脳卒中患者では歩行課題の複雑さを上げると歩行機能が低下したことから、CRUNCH(Compensation-Related Utilization of Neural Circuits Hypothesis)仮説に則っていると考えられた。
高齢者や脳卒中患者の前頭前野は歩行の複雑さを増すと過活動になりその働きは限界に達し歩行機能が低下した、
というおはなし。
感想:
まだまだ若いとおもっていたけど、期せずして脳みそだけ高齢者の仲間入りをしてしまったようだ。
さいきん自動車運転中に同乗者と天気についての会話ができるようになってきたけど、記憶をたどる必要のあるやや複雑な話題になると とたんに返事ができなくなってしまう。
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2019年7月12日
二重課題エクサゲームで転倒予防訓練
元
Cognitive-motor exergaming for reducing fall risk in people with chronic stroke- A randomized controlled trial
2019 6月 アメリカ
脳卒中患者の40-70%は転倒を経験するという。脳卒中患者は認知と運動の二重課題下でいずれかもしくは両方のパフォーマンスが低下することがわかっていて、転倒のリスク要因と考えられる。
VRゲームをつかった運動訓練(エクサゲーム:exergaming)に認知課題を重ねることでバランス能力をより改善できるものか実験してみたそうな。
慢性期脳卒中で自立歩行のできる片麻痺患者24人を、
認知-エクサゲームグループと通常バランス訓練グループにわけて6週間の訓練をおこなった。
エクサゲームにはNinteno Wii fit を使用し、ゲームソフト Bub-ble Balance, Table Tilt, Tight-Rope Walking, SoccerHead, Basic Run, Basic Step について認知課題を与えながらプレイさせた。
次のようになった。
・床がいきなり動き出す状況での二重課題下では エクサゲームグループは運動能力および認知能力が改善し、通常訓練グループは、運動能力のみ改善した。エクサゲームを使った認知-運動訓練はバランスと認知コントロールの改善に効果的かも、
・自分の意思で重心移動をする状況での二重課題下ではエクサゲームグループでのみ運動能力の改善がみられた。
といういおはなし。
感想:
完全没入型VRで高層ビルの屋上の縁を歩かせれば(←動画リンク)バランス鍛えられるとおもうよ。
完全没入型バーチャルリアリティ上肢リハビリ
2012年12月5日
歩きながら話すと歩幅が狭くなる脳卒中患者は転びやすい
歩行中に別のことをする能力と転倒のしやすさとの関連を調べてみたそうな。
自立歩行のできる脳卒中患者32人について、
次の2つのグループに分けた。
・いつものスピードでただ歩いてもらうグループ。
・2重課題グループ→
歩きながら動物の名前をできるだけたくさん挙げてもらう。
または、歩きながら引き算をどんどん続けてもらう。
この際の歩行の様子を記録し、
その後6ヶ月間の転倒状況との関連を解析した。
次のようになった。
・この6ヶ月間に56%が転倒を経験していた。
・31%は転倒1回だけ、25%は複数回転倒していた。
・転倒者は2重課題中の歩幅、健常足の踏み出し幅が狭かった。
・特に、複数回転倒者は麻痺足の踏み出し幅も狭かった。
2重課題中の歩幅には、その人の作業記憶能力が反映されるので、
それを調べることで転倒しやすいかどうかがわかる、
というおはなし。
感想:
これはよくわかる気がする。
同時に2つ以上のことをする能力が激しく低下している。
いまだに
ドライブ中の会話はムリ、音楽を楽しむ余裕もない。
2015年2月20日
軽症なのにすぐにボケてしまう脳卒中患者を簡単に判別する方法が判明
元
Gait Measures as Predictors of Poststroke Cognitive Function: Evidence From the TABASCO Study.
2015 2月 イスラエル
脳卒中患者は認知機能障害になるリスクがある。
歩行、バランス機能がその予測に役立つものか 調べてみたそうな。
平均年齢67、軽症の脳梗塞またはTIAの患者298人について
認知機能および移動能力の検査を発症後6,12,24ヶ月の時点で行い関連を解析したところ、
次のことがわかった。
・2年間の追跡期間中に15.4%の患者が認知機能障害となった。
・認知低下した患者は低下しなかった患者と梗塞の大きさや位置に違いはなかった。
・発症6ヶ月時点で、認知低下グループではタイムアップアンドゴーテストの時間が長かった。
・さらに認知低下グループではバランステストのスコアが低く、
・歩行時の二重課題テストの正答率も低かった。
・脳梗塞とTIAを分けて解析しても同様の結果になった。
・6ヶ月時点でタイムアップアンドゴーテストが12秒以上かかる患者は2年以内に認知機能障害になるリスクがかなり高かった。
歩行バランス機能の簡単な検査が、軽症脳卒中患者のその後の認知機能障害リスクを判定する目安になり得るだろう、
というおはなし。
感想:
タイムアップアンドゴーは普通人で5-6秒だから、特に麻痺もないのに動きのトロさが2倍以上だったらヤバイぞ、ってことと理解。
2011年7月7日
HALで歩行リハビリ体験レポート
最新リハビリ法を求めていつも各地を飛び回っている
いっぺいさんからHAL体験レポートをもらいました。
転載許可を頂きましたので以下に掲載します。
とても興味深い内容です。
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よーださん
先週と今週の2回、サイバーダイン社製のロボットスーツHALを体験する機会に恵まれました。その報告をします。
今回は下肢のみで、両足タイプのものでした。バランスを保つため、片麻痺でも両足の場合が多いそうです。
HALを使わせてくれたのは、代理店の大和ハウス工業株式会社(ダイワマンの会社です)の方。
装着後、初めて立った時は気分はすっかりロボコップ(サイバーダイン社だけにターミネーターですかね)。 子供(特に男の子)には受けそうな気がしました。
意外だったのは、動かそうとしてから実際にHALが反応するまでのタイムラグがほとんどなかったこと。HANDS療法で使うアイビスの時は、コンマ数秒の反応の遅れを感じました。
動く理屈はHAL もアイビスも同じだと思うので、ちょっと不思議。
いよいよ歩行ですが、私の場合、支持力は十分あるのですが痙縮が大きな問題で、歩行時に尖足、内反やクロートゥが強く出てしまいスピードがあがらない状態でした。
結果から言えば、凄く良かった。骨盤の角度が改善され、痙縮が軽減されました。歩行スピードが増したのが嬉しかった。HALを外してからも良いイメージが残っていてスピードは維持されていました。
健側の左足もアシストしてもらい、左足の力が抜けたのも大きかったかも。左足が頑張りすぎていたのかもしれません。
私の場合は歩容の改善を目指して使いましたが、麻痺の程度に応じて多様な使い道があると感じました。
バランスの問題は目の前にモニターを設置して、重心位置を確認しながら歩く設定にすることも可能でした。足底板にもセンサーが設置されており、重心がリアルタイムで表示されます。(Wiiのバランスボードをグレードアップしたような感じです)
いつも担当してくれている療法士の方も見守ってくれていたのですが、「歩きが変わった、HALを使う時期が丁度良かったのではないか。」と言ってくれました。
HALが半強制的に正しい歩行パターンを体に覚えさせてくれる。これが私には良かった。
私には効果がありましたが、効果を出すためには、患者側にもテクニックが求められます。
HALとケンカしないで、体を協調させる必要があります。身をゆだねるというか一体化させるというか、HALを自分の体の一部として受け入れる独特のセンスも必要だと思います。
HALを楽しめるかどうかもポイントになりそうです。
HALを効果的にリハビリに取り入れるには、療法士の方がHALの特性を正しく理解しているかどうかも重要になると思います。工学系の知識も必要になってくるし、患者側も知識を持っておいて損はなさそうです。
リハビリ向けのロボットの開発は、他のメーカーでも始まっているし、指用のHALも開発が進んでいるらしいので期待したいですね。
今後の課題は、とにかく小型化。サーボモーターが鍵になりそうです。(重さについては、HAL自体に支持力があるため負担は感じませんでした。)
それから、反射を取り入れられないか。反射を使えれば、もっとスムースな歩行が実現できるはず。
二足歩行ロボットでの応用は既に始まっているので期待したいです(反射の導入については賛否両論で、あまり進んでいないとのことでしたが)。
HALが是非広く普及して欲しい。麻痺の重さに合わせてかなり細かいアシスト強度、アシスト部位の調整が可能な様でしたし、皆に一様な効果は望めませんが、HALで救われる患者さんも多いと思います。
私自身は2回体験しただけですが、機会があればまた試してみたいです。定期的に使えればなお良いですね。rTMSと併用したら、かなりの効果が見込めそうです。
普及の壁は最後はお金でしょうね。
今回、貴重な機会が与えられたことに感謝しています。
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追記:(2016/04/01)
いっぺいさんのオススメ↓↓↓
hikari整体サロン
追記の追記:
HALリハビリ 期待外れだった
2015年8月18日
軽症の脳卒中は病院でたら全快って考えていいの?
元
Balance and Gait Impairment in Transient Ischemic Attack and Minor Stroke.
2015 7月 オーストラリア
一過性虚血発作(TIA)や軽症の脳卒中は患者人数は多いもののその影響がよくわかっていない。
そこで、TIAや軽症脳卒中患者の歩行、バランス機能を調べてみたそうな。
平均年齢67、TIAおよび軽症脳卒中の患者12人と健常者12人について歩行、バランステストを行い比較した。
次のようになった。
・両グループは、身長、体重、脚の感覚、筋力、反応時間などほぼ同じだった。
・モントリオール認知評価試験スコアは 22.2 vs. 26.6 でTIAグループで低かった。
・同様に、タイムアップアンドゴーテストは 10.9秒 vs. 7.2秒、
・タイムアップアップアンドゴー2重課題は 12.3秒 vs. 8.5秒、
・フォースクエアステップテストは 10.9秒 vs. 7.2秒 でTIAグループが遅かった。
・その他、歩行パフォーマンスに関するほとんどのテストでTIAグループのスコアが悪かった。
TIAや軽症脳卒中患者は明らかな身体障害はなかったが 歩行、バランス機能が健常者よりも劣っていた、
というおはなし。
感想:
自動車運転許可もすぐに出るんだろな、、
2014年8月6日
考え事をしながら歩くと転倒しやすい理由
元
Effects of dual task on turning ability in stroke survivors and older adults.
2014 7月 イギリス
歩行の方向転換能力は転倒しないために不可欠である。
脳卒中経験者に注意負荷(二重課題)を与えた状況での歩行パターンを 健常者と比較してみたそうな。
平均年令64、発症後5年前後の脳卒中経験者17人および同年齢の健常者15人について、
歩行中の90度の方向転換動作を、連続引き算(注意負荷)をさせながら測定した。
次のようになった。
・両グループともに、注意負荷のある状態での方向転換動作は、全体的に時間がかかり、内側の脚で支える時間も伸びた。
注意をそらされながらの方向転換動作時の片脚時間の延長は、脳卒中経験者および高齢者に共通の生体メカニズムであり 転倒する要因の1つと考えられる、
というおはなし。
感想:
過去の似たような記事を思い出した。
歩きながら話すと歩幅が狭くなる脳卒中患者は転びやすい
注意負荷を与えたときの歩き方の特徴
2021年2月17日
認知障害のある脳卒中患者のバランス能力
元2021 1月 中国
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鍼治療の「得気」は小脳のはたらきだった
脳梗塞実績No.1漢方薬 → ほようかんごとう
閉じ込め症候群の患者にあえて生活の質を問うてみた結果、、
砂糖の代わりに甘味料を使うと脳梗塞がさらにひどくなることが判明
ダメージを負った脳組織が勝手に再生する仕組みが明らかに
指ストレッチはいいらしいから さっそくこのビデオで実践することにした
【肥満パラドックス】脳梗塞で長生きするBMIが判明
リハビリの合間のお昼寝は大切 → 訓練がはかどるゾ
刺激豊富な環境で脳梗塞が治る理由
猫を飼う女性は脳卒中で死なないことが判明!
美容院で脳卒中になる女性が続出!
「ストレスが原因」と語る脳卒中患者ほど実はなにもわかっていない
傷ついた脳に効くBDNFが増えるサプリメントが明らかに
運転リハビリに良さそうなおすすめドライブゲーム
【アロマテラピー】ラベンダーの香りが脳梗塞にすごく効く
脳卒中後の疲労感は 只の疲労とはわけが違う
脳卒中がきっかけでホモになることがあるらしい
ダイエットコーラを毎日飲むと脳卒中になることが判明
高コレステロールに朗報 葉酸サプリの脳卒中予防効果
BDNFが7年かけて脳を修復してくれるという根拠について
朝ごはんを食べない日本人は脳内出血になることが判明!
脳卒中予防に最適なビタミンBサプリメントの組み合わせがわかった!
脳卒中経験者の血圧を十分に下げたら死亡者が続出した
痙縮が治る ただの風呂と温泉を比較した
歩きスマホが脳卒中患者のリハビリに適しているという根拠について
磁気嵐が脳卒中を引き起こす と判明!
リハビリは動かせばイイってもんじゃぁない. 本人がやる気になるまで待て.
『足首を鍛えたいのに麻痺して動かないの』→『もう一方の足を鍛えなさい』